【野球】エースはどこに消えた?~令和に考える新時代のエース~ 第3回

【野球】エースはどこに消えた?~令和に考える新時代のエース~ 第3回

こんばんは。とらです。

ついに2020年シーズン開幕に向けたキャンプがスタートしました。
今年はオリンピックの影響で開幕が少し早いようです。(3/20開幕)

2019年シーズンは「沢村賞該当者なし」のニュースが野球界に一石を投じました。
このシリーズでは「エース」と呼ばれるピッチャーがどういう存在なのかを考えてきましたが、
3回目は昭和・平成のエース達の顔ぶれ・成績を眺めてみます。
(久しぶりにこれを書きながらなんですが、一旦ここで本シリーズは区切りをつけますw)

おさらい

これまで本シリーズでは、
第1回で「沢村賞の条件と規定投球回到達者の変遷」を、
第2回で「レジェンド達のインタビュー記事等からエースの条件」を、
それぞれ書いてきました。

前回までの記事をまだお読みで無い方はぜひ一度お読みください。

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昭和・平成のエース達

移り変わるエースに求められる役割

ここまでに書いてきた通り、エースと呼ばれる存在に求められる役割は時代とともに移り変わってきています。
昭和のエースは「試合を圧倒的に支配する力」を求められ、
平成のエースは「試合を作る安定感」を求められているのかなと感じています。

このように変化していったのには本当にたくさんの要因があったのだと思います

  • 野球自体の戦略の変化
  • スポーツ医学の浸透
  • 主力選手のメジャー挑戦  など

上記以外にも要因は複数あるでしょうが…。
戦力を安定させることが難しくなってきているからこそ、
エースに安定感を求める時代なのかもしれませんね。

昭和・平成のエース達一覧

さて、昭和・平成にはどんなエース達がいたのか一覧で見てみます。

【注意】
昭和・平成のレジェンドと呼ばれる大投手がたくさんいるのは百も承知ですが、
ここでは沢村賞複数回受賞者をエースとして一覧にしています。
俺的ベスト10みたいなものではないので、ご了承ください。

※表は横にスクロールできます。

名前年度通算球団登板先発完投完封完投率無四球勝利敗戦セーブ勝率打者投球回被安打被本塁打与四球敬遠与死球奪三振暴投ボーク失点自責点防御率WHIP
別所昭1942-196017南海、巨人6624833357269.4%433101780.635175004350.2362916512065691934305137910532.181.11
杉下茂1949-196111中日、大毎5252451703169.4%182151230.636114372841.2226615479264417614008797052.231.08
金田正一1950-196920国鉄、巨人9445693658264.1%394002980.573220785526.241203791808857244905511170614342.341.07
村山実1959-197214阪神5093481925555.2%322221470.602118013050.12271209639605722711638077092.090.95
堀内恒夫1966-198318巨人5604081783743.6%720313960.5941262830452725323109560661865483123511063.271.25
高橋一三1965-198319巨人、日本ハム5953671282634.9%10167132120.5591157027782398308100758110199733411079833.181.23
小林繁1973-198311巨人、阪神374268961935.8%1113995170.59483752029.118242185405811112731248367183.181.16
北別府学1976-199419広島5154601352829.3%3621314150.602130183113325538065648991757202139912683.671.26
斎藤雅樹1984-200118巨人4263011134037.5%1818096110.65295292375.22040198584395217071937937322.771.1
上原浩治1999-201820巨人、オリオールズ、など74821756925.8%21134931280.59081552020.417362482892734197219272567431.002
斉藤和巳1997-200711ダイエー15013721815.3%5792300.7753952949.28418531910438463423743513.331.22
田中将大2007-13楽天、ヤンキース339335602217.9%141747830.69094262321.1211721647575521857218187552.92721.14
前田健太2008-12広島、ドジャース35532028108.8%414410260.58584752098.21763174497206018743347116542.805081.106
菅野智之2013-7巨人176174341719.5%12874700.64948961222.2104188240102510831603653212.361.04

昭和のエース達

別所 昭(べっしょ あきら)
  • 310勝178敗(WHIP/1.11)
  • 483先発335完投(完投率/69.4%)
  • 初代沢村賞受賞者
  • シーズン最多完投(47完投)日本記録保持者
杉下 茂(すぎした しげる)
  • 215勝123敗(WHIP/1.08)
  • 245先発170完投(完投率/69.4%)
  • 史上初沢村賞3回受賞者
  • 日本初の本格的フォークボーラー(フォークボールの神様)
金田 正一(かねだ まさいち)
  • 400勝298敗(WHIP/1.07)
  • 569先発365完投(完投率/64.1%)
  • NPB史上唯一の400勝投手(敗戦数も日本記録)
  • 史上2人目の沢村賞3回受賞者
村山 実(むらやま みのる)
  • 222勝147敗(WHIP/0.95)
  • 348先発192完投(完投率/55.2%)
  • 戦後唯一のシーズン防御率0点台(0.98)記録者
  • 史上3人目の沢村賞3回受賞者
堀内 恒夫(ほりうち つねお)
  • 203勝139敗(WHIP/1.25)
  • 408先発178完投(完投率/43.6%)
  • 史上唯一の投手による3打席連続本塁打記録者
  • 巨人V9時代のエース。セ・リーグ最後のシーズン25勝以上の投手(26勝)。
高橋 一三(たかはし かずみ)
  • 167勝132敗(WHIP/1.23)
  • 367先発128完投(完投率/34.9%)
  • 名前とカウント1ストライク3ボールからでも打者を打ち取るその粘り強さからワンスリーと呼ばれた。
  • 巨人V9時代の左のエース。
小林 繁(こばやし しげる)
  • 139勝95敗(WHIP/1.16)
  • 268先発96完投(完投率/35.8%)
  • 江川事件で巨人から阪神へトレードされ「悲劇のヒーロー」と呼ばれた。
  • 王貞治の一本足打法を参考にしたピッチングフォームが特徴。
北別府 学(きたべっぷ まなぶ)
  • 213勝141敗(WHIP/1.26)
  • 460先発135完投(完投率/29.3%)
  • 20世紀最後の200勝到達投手(広島のみで200勝を到達した唯一の投手)
  • 優れた制球力から「精密機械」と呼ばれた。
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平成のエース達

斎藤 雅樹(さいとう まさき)
  • 180勝96敗(WHIP/1.1)
  • 301先発113完投(完投率/37.5%)
  • 史上4人目の沢村賞3回受賞者。
  • 2年連続20勝、11連続完封などを記録し、「平成の大エース」と呼ばれた。
上原 浩治(うえはら こうじ)
  • 134勝93敗(WHIP/1.002)
  • 217先発56完投(完投率/25.8%)
  • 日米通算100勝100セーブ100ホールド達成投手。
  • 奪三振が多く、与四球が少ない投手でデータでは「精密機械」の北別府を大きく上回る。
    K/BB(生涯1000イニング以上投げた投手中)はNPB歴代最高数値を記録。
斉藤 和巳(さいとう かずみ)
  • 79勝23敗(WHIP/1.22)
  • 137先発21完投(完投率/15.3%)
  • パ・リーグ史上初の沢村賞複数回受賞者。
  • 通算勝率.775を誇り、「負けないエース」と呼ばれた。
田中 将大(たなか まさひろ)
  • 174勝78敗(WHIP/1.14)
  • 335先発60完投(完投率/17.9%)
  • 2013年、NPB史上初シーズン無敗で最多勝を獲得。勝率1.00、シーズン24連勝を記録。
  • K/BB(生涯1000イニング以上投げた投手中)は日本プロ野球歴代3位。
前田 健太(まえだ けんた)
  • 144勝102敗(WHIP/1.106)
  • 320先発28完投(完投率/8.8%)
  • MLBへ移籍した上原、田中と同様に制球力が良く、米メディアに「マエダックス」とも呼ばれた。
  • 2010年に史上最年少・球団史上初の投手3冠(最多勝・最優秀防御率・最多奪三振)を獲得。
菅野 智之(すがの ともゆき)
  • 87勝47敗(WHIP/1.04)
  • 174先発34完投(完投率/19.5%)
  • 平成最後の沢村賞受賞者。ポストシーズン史上初のノーヒットノーラン達成者。
  • 完投率が高く、2010年代で先発完投型と呼べる希少な存在。

沢村賞受賞者の特徴

昭和・平成のエース達を並べましたが、共通するのはWHIPの良さです。
WHIP(投球回あたり与四球・被安打数合計)は「1.00:素晴らしい」「1.10:非常に良い」「1.25:平均以上」とされており、上記に挙げた全員が通算成績で1.26以下となっているのは投手としての能力の高さが伺えます。

昭和・平成の違いはやはり完投率です。
特に昭和前半のエース達は今考えると完投率の異常な高さです。

(別所・杉下・金田は完投率60%超え)
登板数も多く、あの時代のプロ野球選手は身体の強さも必須条件だったのでしょうか。

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エースはどこに消えた?

誰もが知る「先発完投型」のエースピッチャーは今では絶滅危惧種となりました。

では、エースはもういなくなってしまったのかと言うと、そうでもありませんでした。

現代にも「エース」はいますが昔と呼び名は同じでも存在が変化しており、「ゲームの支配者」から「安定したゲームメイカー」のようになっていました。
今後も野球が変わり続ける限り、「エース」も変わり続けるのでしょう。

これまでの野球の変化から考えると、昔のような「ゲームを支配するエース」はこの先生まれにくいでしょう。
しかし、そう思えば思うほど、その存在を見たくなり期待してしまいますね…。

とはいえ、最近は投手交代を機に逆転を期待することも多いので、すっかり新時代の野球に慣れてしまっているのでしょうか(笑)

令和の時代には、長年チームのエースとして存在する投手を1人でも多く見てみたいなと思います。
みなさんは令和の時代にどんなエースを期待しますか?

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

※本記事は各選手のwikipediaよりデータを参照しました。

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